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借地権付建物の評価

敷地利用権が借地権の一棟賃貸マンションの評価をしました。
(借地権付建物、貸家)

この評価の難しさは・・・・
積算価格は、土地を、所有権の場合に比較してどのように評価するか、
通常は路線価の借地権割合を参考として査定していくことになろうかと思うのですが。

問題は、収益価格ですね。
賃料は、敷地の権利が所有権であろうとなかろうと、賃借人にはあまり関係の無いことなので
賃料水準が異なることは無く、したがって総収入の面では差異がないはずです。
費用面では、地代が掛かるかわりに土地の固定資産税が掛からないので、
所有権に比較して若干のコストアップになるかもしれません。
(適正地代が授受されている限りにおいて)

そこで問題となるのは、やはり還元利回りですよね。
所有権の一棟マンションと比較して、借地権のリスクプレミアムをどれだけ見るか、
ということになると思います。

ここで、やはり、いつも感じることなのですが、規模にもよりますが、
キャッシュで買う人は個人法人問わず比較的少ないので、
金融機関の融資姿勢に因ることになります。

借地権物件には最初から貸さない、と言い切る金融機関もあり、
条件次第というところもあり、買主の取引金融機関によって、
購入価格、以前に購入の可否自体が問題となります。

なので、所有権物件よりも需要者層が限定され、その分利回りは上昇する、そこまでは
あまり異論の無いところと思いますが、問題はその幅ですね。

市場公開期間・及び販売方法にもよりますが、最低2.0%程度はつけるでしょうか・・・。
実際の市場ではもっと乖離があるかもしれません。

その分、「買える人にはお買い得」(?)なのが、借地権物件なのかもしれません。

ただ、地主さんによっては更新料・増改築承諾料・譲渡承諾料などなど、
紛争になる場合もありますので、注意が必要です。

ではまた。o(^T^)o
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Author:やまかんllp

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